会話の目的は相手との信頼関係を構築することです。
相手の信頼を獲得することをラポール形成と言います。
会話ですから内容が大事ではあるのですが、
会話の傾聴の手法もそれなりに効果的です。

心理学的によく言われるラポール形成の技法として、
「バックトラッキング」「ミラーリング」「ペーシング」などがあります。

  1. ミラーリング(Mirroring)

相手の言動・しぐさ・話し方などを自然に真似することで、
相手に「自分と似ている」「親近感がある」と感じさせる技術です。

例:相手が笑ったら自分も笑う、相手が腕を組んだら自分も組む、相手の口調に近いトーンで話す。
ポイント:やりすぎると不自然で逆効果になるので、「自然に」「さりげなく」が鉄則。

  1. ペーシング(Pacing)

相手のペースに合わせるという技術です。
話すスピード、声の大きさ、感情のテンションなどを合わせることで、
安心感や共感を生み出します。

例:相手がゆっくり静かに話しているときは、こちらもゆっくり穏やかに話す。
内容だけでなく、非言語的要素(声・姿勢・呼吸)も合わせると効果が高い。

  1. バックトラッキング(Backtracking)

相手が言ったことを繰り返して返す技術。確認の意味もありますが、共感や傾聴のサインとして非常に有効です。

相手「最近、仕事がうまくいかなくて…」
 → あなた「仕事がうまくいってないんですね…

完全なオウム返しでなくても、要約して返すのもOK(パラフレーズ)。

ミラーリング、ペーシングは挙動に収拾しないといけなくて慣れないと難しいので、
バックトラッキングあたりから始めるのが良いです。

4.キャリブレーション(Calibration) 意味:相手の非言語的反応(表情・姿勢・呼吸・声のトーン)を観察して変化に気づく技術。 応用:相手が緊張しているのか、安心しているのかを見極め、タイミングを調整できる。 例:いつもより姿勢が崩れている → 疲れているのかも → 話を切り上げよう

5.リーディング(Leading) 意味:ペーシングで信頼を得た後に、自分のペースに相手を誘導する技術。 例:ゆっくり話す相手に合わせてペーシング→ラポール形成→徐々にテンションを上げて話すと、相手もテンションを合わせてくる。

6. パラフレーズ(Paraphrasing)

意味:相手の言った内容を自分の言葉で要約して返すことで、理解と共感を示す。

バックトラッキングの一種でもある。

例:
 相手「最近、上司とうまくいかなくて…」
 → あなた「上司との人間関係がストレスになってるんですね」

7. イエスセット話法(Yes Set)

意味:相手が「はい」と答える質問を連続して投げかけることで、同意の流れを作る技術。

例:「今日はいい天気ですね?」「このカフェ、落ち着きますよね?」→「この商品、試してみたくなりませんか?」

8. メタモデル(Meta Model)(NLP)

意味:相手の曖昧な言葉や省略された内容に対して、具体化する質問をして深堀りする技術。

例:「うまくいかないんです」→「何がどううまくいかないと感じますか?」

9. ポジティブリフレーミング

意味:否定的な内容や状況を別の視点からポジティブに言い換える技術。

例:「優柔不断」→「慎重で冷静」

その他

相手が抱くであろう質問をあらかじめ想定して聞かれる前に言う。っていうのをやるとこの人コミュ力たかいって思われる。

「余計さ」は大事。 いちいち「え?どういうこと?」「なんでそれなの?」みたいに親切に聞いてくれるわけがない。 だから「仕事何してるの?」て聞かれたら「おれは〇〇やってるんだよね。大学が△△だったからさ。」など余計なことを言うほうが話は転がりやすい。