学習塾業界は少子化+塾の乱立で過当競争ですが、実は「全部が安売り合戦」というわけではありません。
単価が高くなりやすい分野には明確な共通点があります。
以下、「比較的高単価を取りやすい分野」を、理由付きで整理します。
① 医学部・難関大専門(最有力)
単価が高い理由
- 結果(合格)に対する期待値が非常に高い
- 家庭の支払能力が高い
- 指導できる講師が限られ、参入障壁が高い
具体例
- 医学部受験専門塾
- 東大・京大・旧帝大・早慶専門塾
- 数学・物理・化学の「難関大専門個別指導」
単価感
- 月10〜30万円
- 年間100万〜300万円も珍しくない
👉 「できる講師」さえいれば最も堅い高単価市場
② 中学受験(特に首都圏・関西)
単価が高い理由
- 受験期間が長い(小3〜小6)
- 親の教育熱が非常に高い
- 塾の併用(集団+個別)が当たり前
具体例
- 御三家・最難関中学対策
- 算数特化塾
- 国語の記述・読解専門
単価感
- 月5〜15万円
- 小6後半は月20万円超も普通
👉 「子ども本人」より「親の不安」を解消できる塾が強い
③ 不登校・発達特性対応(急成長分野)
単価が高い理由
- 公教育・大手塾がカバーできていない
- ほぼマンツーマン対応
- 親の「なんとかしたい」感情が非常に強い
具体例
- 不登校専門学習支援
- 発達障害・グレーゾーン対応
- 学習+生活リズム+メンタルケア
単価感
- 月6〜20万円
- 週2〜3回の訪問・オンライン併用
👉 「学力向上」より「安心を買う」市場
④ 社会人・大人向け資格試験
単価が高い理由
- 自分で支払う(=本気度が高い)
- 失敗=時間とキャリア損失
- 会社補助が出ることもある
具体例
- 公認会計士・税理士
- 弁理士・司法書士
- 国家公務員総合職
- データサイエンス・AI系資格
単価感
- 30万〜100万円(コース一括)
- 個別指導はさらに高額
👉 「短期間で合格させる設計」ができると強い
⑤ 完全個別・成果保証型(ニッチだが高単価)
単価が高い理由
- 人件費が高い=価格に転嫁できる
- 成果保証で心理的ハードルが下がる
具体例
- 「偏差値+10保証」
- 「定期テスト〇点アップ保証」
- 学習管理×コーチング型
単価感
- 月5〜12万円(中高生)
- オンラインでも成立
👉 「教える」より「管理する」塾
⑥ 海外進学・インターナショナル系(超高単価)
単価が高い理由
- 情報の非対称性が大きい
- 書類・面接・英語・戦略の総合支援
- 富裕層が中心
具体例
- 海外大学進学(米・英・豪)
- IB(国際バカロレア)対応
- SAT・TOEFL・IELTS対策
単価感
- 50万〜300万円(出願パッケージ)
逆に「単価が取りにくい分野」
- 小中学生の一般補習
- 定期テスト対策のみ
- 大手フランチャイズ横並び型
👉 価格比較されやすく、消耗戦になりやすい
高単価塾に共通する3条件
- 結果が人生に直結する
- 代替手段が少ない
- 親 or 本人の不安が強い
この3つが揃うほど、単価は上がります。